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-no title-
 幼き勇者よ――この脆弱なる魔王を許せ。
 貴様はよう戦った。安寧に身を委ね。
 我が傍らで眠れ。貴様はもう、戦わなくて良い。

           ◇   ◇   ◇

 仰いだ天空はどこまでも高く、深い闇に包まれていた。
 そこに浮かぶ下弦の月が、下界の民を嘲笑う。
 人が倒れ伏している。
 勇者は魔王に敗北した。己の信念の具現であった剣は砕け――己の
存在すら奪われた。
 人々に害なすモノと戦った。それだけだ。それが自分の運命だった。
 しかしそれでも周りから勇者と崇められ、それが虚にならないようにと勇者は
走り続けた。助けたモノにすら畏怖の眼差しという刃を突きつけられた事もあった。
倒すべき敵ですら、己の事を死神と化け物と罵った。
 そんな自分の何が勇者か。
 だが、それでも守り通す事はできた。良かったと思う。
 しかしその場に勇者の死を悲しむモノは居ない。皆、遠の昔に死んだ。
優しいモノから消えて行った。
 だがこれで、私も逝ける。
 その時、雫が勇者の頬を濡らした。雨だ――そう思った。誰も泣いてくれ
ない悲しい勇者のために空が代わりに泣いてくれているのだろうと。
だが月は相変わらず笑っていた。
 勇者を胸に抱え、涙を流すのは名も知らぬ一人の少女だった。
 まだ私の死を悲しんでくれるモノがいたのか。
 勇者は己の不甲斐無さに、笑った。また誰かを泣かしてしまった。
 情けなく、だらしなくも。
 勇者は願ってしまった。
 最後に見たこの少女の涙を、止めてあげたいと。

           ◇   ◇   ◇

 築云十年の人が歩けばそれだけで倒壊しそうな2階建てのぼろアパート。
 天井は染みだらけでそれが人の顔にも世界地図にも見える小さく小汚い
部屋で、少女は眠っていた。布団に埋もれていた。
 少女は頬を赤く染め、息苦しそうな表情に顔を歪めている。

「――うなぁ」

 このまま後少しでも遅ければ目を覚ますタイミングを一生失っていただ
ろうと思われるそのぎりぎりで、頭まで被っていた布団をがばっとはねの
けた少女が、呻き声をあげた。

「けほ、けほ」

 今のは、危なかった。布団の中で溺れるかと思った。呼吸をひっひっ
ふーとリズム良く整え途中から、あれ? これはもしや習得困難なマリア
の呼吸法ではないかやれこれは将来使えると思った時に、やっと脳が活動
し平静を取り戻して悲しくなった。
 相手いないし。
 自分は朝から、何やってるんだろうか。
 少女は夢を見た。
 見たと思う。だけどそれが、どんな夢だったのか思い出せない。とても
心地よい夢だったようにも、最悪と呼べるような夢だったようにも思える。
まぁ思い出せない夢など大した事ないだろう。
 少女はそう開き直り枕もとの目覚まし時計を見た。

「なーーーーーー!」

 そこで少女は絶叫する。大人しくしていればそれなりに可愛く見える容
姿を崩し、急いで立ち上がり部屋の隅に掛けてあった制服に手を伸ばす。
 やばい、これはやばい。

「ち、ち、遅刻だー!」

 昨日なかなか寝付けなくて、やっと眠りについたと思ったら目覚ましが
鳴り響いたのだ。そうか、それで布団に潜って二度寝してしまったのか。

「遅刻遅刻遅刻!」

 急いで制服に着替え、部屋を後にする。部屋に残されたモノは布団以外
ほとんど何も見当たらない。それは年頃の女の子にしてみれば異様とも呼
べる。部屋の外には表札が貼られそこには<<夜戯>>と記されていた。
 少女の名前は夜戯ルミナ。黝い髪に黝い瞳、焦げ茶色の制服を着たやや
地味な印象を受ける。そのルミナはだだだと廊下を駆け階段を下り、管理
人室と表札が貼られている部屋のドアを開け放った。

「お、お早うございますー!」

 自室と同じ間取りの短い廊下を歩き、そこに居た二人に挨拶をする。

「お早うございます、ルミナさん。今日はごゆっくりですね」

 一人はネコ耳――獣耳? の付いたカチューシャを頭に付けたメイド姿
の女性。薄茶色の髪をした和やかな表情を浮かべたこの女性の名前は夜戯
絆。

「お早う、ルミナ。
 急いでるのは分かるんじゃが、少し落ち着け。
 このアパートを倒壊させる気か?」

 そしてもう一人は、白髪で体中に深い皺が目立つ老人の男。しかしその
声はしわがれる事なく、その深く紅い双眸は老いを感じさせない。この老
人こそルミナの住むアパートの管理人であり保護者である夜戯冥作。
 勿論ルミナにはアパートを壊そうとかそういうつもりはないのだが、今
は状況が状況だ。

「ご、ごめんなさい、寝坊しちゃいました!
 昨日なかなか寝付けなくて、おまけに変な夢見ちゃって」

「ふむ、そうじゃったのか。相変わらず朝が弱いのぅ。
 明日からわしが毎朝起こしに行ってやろうか」

「嫌ですよ! この間そう言って、
 どっかの怪盗3世宜しくダイブしてきたのは誰ですか!」

 そうなのだ、この老人こう見えて結構変態なのだ。

「あら、冥作さま。それは初耳ですね」

「待て、絆。誤解じゃ! その手に持ったフライパンを下ろせ! ぎゃー!」

 自業自得だが、絆も少しやり過ぎではないだろうか。朝っぱらから素敵な
音がアパートに響いた。近所迷惑だなと思う。だがこのアパートでルミナは
この二人以外、人とすれ違ったことがない。アパートには全部で十数部屋あ
り、どこの部屋にも表札が貼ってあるのだが。時間がが合わないのか不思議
なものだ。

「ルミナさん、朝食は食べていかれますか?」

 冥作を叩いて凹んでしまったフライパンを修復しつつ絆が問いかけてくる。

「いえ・・・・・・挨拶に寄っただけなんで、すぐ行きます」

 いつも絆に作ってもらったご飯を食べて、学校に行くのがルミナの朝の始ま
りなのだが、今日はそうも言っていられない。仕方ないので今日は朝抜きか。

「ルミナ、ほれ」

 冥作がダメージから復帰したのか、ルミナに声を掛けて何か放り投げた。
慌ててそれを受け取る。

「バナナ?」

「うむ、バナナは良い。そして・・・・・・それを頬張る女の子もまた――」

 がつん、と全てを言い終わる前に絆が冥作を手にしていたフライパンでぶん
殴った。やはり彼は変態だ。

「・・・・・・痛い」

「変態は放っておいて、行ってらっしゃいませルミナさん」

 道中お気をつけて、と声を掛けてくる彼女を背にルミナは学校に向かって
走り出した。部屋に残された二人はそれを見つめる。

「冥作さまが、まさかロリコンだとは絆思ってもおりませんでした」

「――戯け」

*******************************************
 夜戯ルミナ。ヤギ、ルミナ。たぶん、あのルミナと同じモノ。
 具体的な目的もなく・・・2時間くらいで書きました。
 文章って書かないとどんどん下手になってしまいますからね・・・。
 現に小説書いたの久しぶり。
 しかしいいのかこんなもの載せて! 続くのかこれ!
 こうここに載せてちゃんと続いたモノってないですからね・・・。
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